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起業家インタビュー

誰もが自分らしく輝く世界を happy techでつくりたい! 学生女性起業家の挑戦

誰もが自分らしく輝く世界を happy techでつくりたい! 学生女性起業家の挑戦

川崎市にある起業家支援拠点&コワーキングスペース・K-NICを利用しながら活躍されている起業家に、
起業までの軌跡やK-NICの便利な活用方法などをインタビューするシリーズ。

今回は、女性起業家かつ学生である、株式会社ユーブローム 柴田さんにインタビュー!
女性ならではの事業創出とその原体験、今後の展望についてお伺いしました。

起業家プロフィール

株式会社ユーブローム 代表取締役
柴田 未央氏

東京理科大学薬学科に在学中。弟がアトピー性皮膚炎だったことをきっかけに、世の中の肌トラブルをなくしたいと考えるようになった。現在はマイクロバイオームを中心に、肌の悩みに取り組んでいる。

経済産業省・JETRO(独立行政法人日本貿易振興機構)主催、グローバル起業家等育成プログラム「始動Next Innovator 2020」シリコンバレー選抜、株式会社トキワ第一回ビューティーアクセラレータープログラム特別プログラム採択等を経て、2021年4月に株式会社ユーブローム設立。

原体験から生まれた事業

―御社について教えてください。
肌の常在菌調査を基に、その人の肌質にあったスキンケア等を提案するサービスを展開しています。現在はPoCを回している最中です。

―事業のアイディアはどう浮かんだのでしょうか。
大学の細菌学の授業にて、肌にも常在菌がいて肌荒れなどの皮膚疾患を起こすことを知りました。常在菌を活用して、何か事業を起こしたら面白いのではないかと思ったことが最初のきっかけです。

―もともと肌については関心があったのでしょうか。
弟が小児アトピー性皮膚炎で、状態が悪い時期がありました。運動の後に肌荒れが起きてしまい、プールの授業も辛そうでしたし、好きだったテニスも辞めてしまいました。
学校生活で苦労している姿を近くで見ていて、肌がメンタルに影響を及ぼすことを目の当たりにしたんです。
当時弟に寄り添ってあげられなかったのが、ずっと心に引っかかっていました。
そのことが、この事業立ち上げに結びついています。

―肌の状態がメンタルに及ぼす影響を原体験としてお持ちだったんですね。
起業したのはどうしてでしょうか。

「始動Next Innovator」という経産省のプログラムがきっかけです。もともとは家族が参加していたのですが、その姿を見ていて面白そうだなと思い、翌年に参加しました。
このプログラムでは、「あなたは何をしたいの?」「何をして、世の中をどうしていきたいの?」をひたすら問われ続けました。その中で、だんだん「自分にもできることがあるんじゃないか、事業を起こして社会にインパクトをあたえられるのではないか。」と思うようになったんです。
今、研究開発を担当している早船さんともここで出会い意気投合したことや、周りの仲間も後押しもあり、起業を決意しました。

―柴田さんはもともと研究を志ざしていたのでしょうか。
もともとは文系大学出身です。大学卒業後、母が癌になりました。闘病している際、緩和病棟の先生が忙しい合間を縫って、母だけでなく家族である私たちにもよく話を聞いてくれたりと、大変親身に接してくれました。
そこには恐らく、最後のお別れの時まで自分のできることを精一杯やるという、先生なりの信念があったのではないかと思います。
こうした先生の仕事への姿勢にあこがれて、私も医療系を志し、薬学部に再進学しました。
そしてその時の想いは、学生のうちであってもできることをやってみるという今の状況にも繋がっています。

起業家に必要な「応援されるチカラ」

―起業して事業を育てていく上で、苦労したことはなんでしょうか。
経営の経験もなければ研究の成果もあまりなく、お金が集まらなかったことに苦労しました。
色んな人に助けていただく中で、「会社をどうしたいのか」を考える時間がなかったことに気づきました。
改めて自分の会社をどうしたいのかを考え始めたんです。
そこから少しずつ変わっていって、応援してくれる人も増えて、資金調達もできて、ここまで来たという感じです。
K-NICもコミュニケーターの小川さんが親身になって話を聞いてくれましたし、
山田サポーターにもマーケティングのことで沢山お世話になっています。

―学業と起業の両立は大変ではないですか?
東京理科大は授業が厳しいことで有名ですが、気合で何とかしています(笑)。
ここでも、応援してくれる人がいっぱいいます。
友達も情報を提供してくれますし、先生も「君のやりたいことはわかっているから!」と
背中を押してくれています。

―起業家には「応援されるチカラ」が必要と聞きますが、柴田さんが思う応援されるコツはあるのでしょうか。
頼ることが大事だと思っています。
何に困っているのかをはっきりさせることが意識できるようになると、
問題の解決や応援を受けることに繋がっていくんだと感じています。

女性起業家がつくり上げる「happy tech」

―今、事業に対してどのようなことを考えてらっしゃいますか?
「科学的論理に則り、うつくしさをエシカルに」が当社のイメージです。
不を改善して、さらにプラスして、その人が楽しく生きていくためのサポートをする会社にしたいと思っています。
肌だけではなく、その人がその人らしく生きていくための技術を提供したいですね。
科学を活かしたwell-beingを提供する。
それは弊社で働く人に対してもそう思ってます。

―女性だからできたことはありましたでしょうか。
私は、技術ありきではなく「感情を活かして共感を起こしながら、マイナスからプラスまで持っていくためのソリューション」をつくりたいと思っています。
より楽しく、より幸せになるにはどうすれはいいのかというこの視点は、もしかしたら女性だから持つ視点なのかも知れません。
より幸福度が上がるための技術―“happy tech”を開発していきたいです。

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